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そもそもの話3

2019/12/02

前回のつづき)

さて、上記の話では、A社から戻ってきた5億円をB社に「渡す」ことになりましたが、A社の配当が6月に支払われたのに対し、B社の資金調達は翌年12月まで行われなかったとしましょう。その間の1年半、投資家はA社の配当をどうするのでしょうか?

冒頭で触れた「プライマリマーケット」の他に、資本市場には「セカンダリマーケット」というものがあります。プライマリが企業と投資家によるお金のやりとりを指すのに対し、セカンダリというのは投資家同士によるお金のやりとりを指します。証券の価値というものは投資家がそれぞれに計算し推測するものなので、人によって違いが出てきます。とある会社について、Xさんは株価が1,200円であるべきだと考え、Yさんは2,000円であるべきだと考えたとき、もし今の株価が1,600円だったら、Xさんは売りたいはずだしYさんは買いたいはず。そこで、XさんはYさんにその会社の株を売るわけです。

証券取引所で毎日行われている取引は基本的にはこのセカンダリがほとんどです。セカンダリ取引は見通しや意見の違いによって発生する資金の移動ですから、世の中に新しい商品やサービスを送り込む企業の活動とは直接の関係はありません。(もちろん投資商品というものも売られていますから、一部関係する領域もあります。)

セカンダリ市場で株の売買が活発に行われてもこれは所有者が変わっているだけで、その株の発行体企業には1円も新しい資金は入ってこないのです。日々の取引はこのようなセカンダリ市場で行われており、株には常に価格が付いています。たまに、その価格を参考にして企業による増資が発表され、そこでプライマリの取引が発生するというわけです。(おわり)